「神は細部に宿る」という言葉がありますが、家づくりにおいても細かなところまで気を配って仕上げることで完成度がグッと高まり、全体として美しい住まいになります。せっかくの注文住宅ですから、納得のいく住まいを実現したいですよね。そこで今回は細部にこだわった美しい家づくりのアイデアをご紹介いたします。
細部までこだわる美しい家づくり
細部を工夫して
美観を向上するアイデア5選
通常、窓の周囲には窓枠があります。開口部周囲はダメージを受けやすいため、保護のために窓枠が設けられていますが、その存在感が意匠的にはすっきりしません。
そこで、窓のサッシ周りまでクロスや塗り壁を巻き込むことでスッキリした印象を持たせることができます。
.
窓枠の巻き込み仕上げ
.
ただし、クロス壁を使用する場合は、サッシ周りの結露や振動によりクロスが剥がれてしまう心配が残りますので、より耐久性や調湿性能が高くメンテナンスも行いやすい「塗り壁」を採用すると、美観と耐久性を兼ね揃えた巻き込み窓枠が実現致します。
.
.
この手法を応用して、ドア枠も加工して巻き込み仕上げにすることで、すっきりとした印象を与えることができます。ドアの機能的に必要な部分は残し、それ以外の部分を壁に巻き込んで仕上げることで、部屋全体に広がりが生まれます。
.
一般的に壁や天井、窓枠などに取り付けるカーテンレールですが、このレールが見えてくる事で美観を損なう事がある上に、光が漏れる原因にもなり遮光性が落ちることもあります。
そこで天井に専用の懐を設け、カーテンレールを隠すことですっきりと美しいおさまりになり、遮光性も向上いたします。
.
.
埋め込み式カーテンレール
.
さらに、カーテンが天井から床まで長くなることで、視覚的に天井が高く見え、空間に広がりが生まれます。
他にも、天井に取り付けたカーテンレールの前面に壁面と同色のカーテンボックスを取り付けてレール隠す方法もあり、同様の効果を得る手法などもございます。
.
一般的にキッチンまわりの壁は水や油が飛び散り常に汚れるので、お掃除やメンテナンス性を考慮してステンレスやホーロー、メラミン樹脂などでできたキッチンパネルで仕上げる事が多いです。これらを使用することで、お手入れが楽になりますが、意匠的には味気ない印象に感じてしまいます。
そこで、タイルを使ってキッチンまわりの壁を仕上げることで、意匠性と機能性を両立させることができます。デザイン性が高いため、特にリビングやダイニングから見える部分には効果的です。
.
.
タイルを使用したキッチン壁
.
さらに、タイルを使用することで意匠的に美しく仕上げるだけでなく、抗菌・抗ウィルス効果のある機能性タイルを使えば、キッチンの衛生面もより向上いたします。
家の至る所に付いているスイッチやコンセントのプレート。一般的には樹脂製の味気ないものが多く、部屋によっては壁の色とコーディネートされずにインテリアの美観を大きく損なう事も。小さなパーツですがこのプレートにこだわることで部屋全体の美観が大幅に向上します。
.
空間に合わせたスイッチプレート
.
壁の色と揃えてすっきりとコーディネートしたり、逆に真鍮や木製の物、陶器製の物など意匠性の高いプレートを空間のアクセントとしたり。また、プレートだけでなくスイッチも交換することで更に美観を向上できる他、毎日のスイッチ操作も楽しくなるはずです。
一般的に壁と床の間には隙間が生じるため、この境目部分を隠すために巾木という部材を取り付けます。また、掃除機などでダメージを受けやすいこの部分を保護する役割もある巾木ですが、意匠的にすっきりとしない上に巾木の上にホコリが溜まり美観を損なうことも。
そこで、この部分を逆に凹ませる入巾木を採用することで、圧迫感を無くし部屋の美観を大幅に向上させる事ができます。
.
.
入り巾木
.
また美観の向上だけでなく、巾木の上にホコリが溜まることも無いため、お掃除の手間を大幅に省くことができます。
細部を工夫してお部屋の美観を向上させる5つのアイデア、いかがでしたか?どれもちょっとしたアイデアですが、空間の美観を大幅に向上させることができます。こうした細かい部分にこだわった家づくりが出来ることも注文住宅の大きな魅力です。
多くの方にとって一生で一度の家づくり、細かい部分にもとことんこだわりをもって、ご自分だけの魅力的な住まいを創造してみてはいかがでしょうか?
.