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フローリングとは?心地よく暮らせる無垢フローリングの秘密

フローリングの種類と特徴をご紹介

住まいの床材として広く使われているフローリング、木目の美しさや掃除のしやすさなどが人気の理由で、リビングの床材としての採用率は7割を超えています。そんなフローリング材の種類は数多く存在し、樹種や色をはじめ機能面や価格面での選択肢も多いため、何を基準に選んだら良いのか迷われる方も多いのでは無いでしょうか。床材はインテリアの印象を左右する重要な部分であると同時に、ご家族が毎日直接触れる部分にもなるので、意匠性はもちろん安全性や健康面にも配慮して慎重に選びたいですよね。そこで今回は住まいの床材選びに役立つ、フローリング材の種類や特徴を詳しくご紹介いたします。
フローリング比較イラスト
フローリングの種類

フローリングとは、主に木材や木材に似せた材料を使って作られる床材の総称で、大きく分けて「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類に分かれます。無垢フローリングは天然の木材をそのまま切り出し、床材として加工した材料ですが、複合フローリングは複数の層を重ねて張り合わせた材料で、表面に貼られている材料によって「挽板フローリング」、「突板フローリング」、「シートフローリング」の3種類に分かれていきます。つまりフローリングの選択肢としては「無垢フローリング」、「挽板フローリング」、「突板フローリング」、「シートフローリング」の4種類がございますので、ここからはこの4種類のフローリングについて、メリットやデメリットを織り交ぜながら細かくご説明させていただきます。


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無垢フローリング

無垢フローリング

無垢フローリングは木から切り出した一枚板で、接着剤などの化学物質を使用していない自然素材の床材です。

[ 無垢フローリングのメリット ]
全てが本物の木のため木の香りや質感が楽しめ、木が本来持つ様々な性質や機能がそのまま残ることが最大の魅力です。床板一枚一枚の木目が異なるため表情豊かで、経年するほど色味が深まり艶感が増すなど、暮らしの中で経年変化を楽しむことができます。また多少の傷や凹み、シミはご自身で再研磨をして簡単に補修できるため、メンテナンスで美観を維持できることも大きなメリットです。

[ 無垢フローリングのデメリット ]
4種類のフローリングのうち、最も高価であることが一番のデメリットでしょう。また木の性質が強く残るため品質にバラつきが生じやすく、温度・湿度の影響により膨張・収縮を繰り返すため、床板の継ぎ目に隙間ができたり床板が反ることもあります。柔らかい樹種だと表面に傷がつきやすかったり、水分を含む汚れはすぐに対処しないと染みになってしまいます。

[ こんな方におすすめ ]
本物志向の方、経年変化を楽しみたい方、ランニングコストを重視する方、健康に配慮した製品を選びたい方々など、たくさんのお客様におすすめしています。

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挽板フローリング

挽板(ひきいた)フローリング

合板やMDF(中密度繊維板)などの木の板を接着剤で張り合わせて基材をつくり、基材の表面に厚さ2~3mmの本物の木を貼り合わせてあります。

[ 挽板フローリングのメリット ]
複合フローリングの中で見た目や質感が無垢フローリングに一番近く、無垢同様に経年変化を楽しめることがメリットです。無垢のデメリットを改善した加工品のため、無垢材に比べれば膨張や収縮、反りのリスクが低く、品質が安定しています。

[ 挽板フローリングのデメリット ]
複合フローリングの中で最も高価で、無垢フローリングとの価格差が小さいためあえて挽板を選ぶメリットが少なく、無垢の質感を求める方は憧れの無垢フローリングにグレードアップされる傾向にあります。柔らかい樹種では表面に傷が付きやすく、接着材を使用するため木の性質が損なわれるなど、無垢と複合両方のデメリットを併せ持ちます。

[ こんな方におすすめ ]
無垢の質感は欲しいけれど少しでも費用を抑えたい方におすすめです。
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突板フローリング

突板(つきいた)フローリング

基材の表面に、丸太をかつらむきの要領で厚さ0.3~0.5mm程に薄くスライスした本物の木が貼られています。

[ 突板フローリングのメリット ]
木の風合いを残しつつ、費用を抑えられる手ごろな価格帯が大きなメリットです。一本の丸太から大量に生産できるため安価で、品質が安定しており加工も容易です。表面にウレタン塗装など保護加工が施されており、強度があり傷が付きにくく、水拭きで簡単にお手入れできる商品も多くあります。

[ 突板フローリングのデメリット ]
0.3mmほどに薄くスライスされているため無垢に比べると質感が劣り、安っぽく見えてしまう点は否めません。木本来の性質は損なわれ、心地よい木の香りや優しい踏み心地はなく、経年変化もありません。また深い傷が入ると基材が露出してしまったり、よく擦れる箇所は将来的に割れたり表面が剥がれたりしてしまうこともあります。

[ こんな方におすすめ ]
木の風合いを楽しみつつもコスト重視でできるだけ費用を抑えたい方におすすめです。

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シートフローリング

シートフローリング

基材の表面に木目などをプリントした、樹脂フィルムやオレフィン、紙などの化粧シートが貼られています。


[ シートフローリングのメリット ]
一番のメリットは価格が安いことです。木目に限らず石目調やレザー調などデザインやカラーの幅が広く、様々なテイストをお求めのお客様にも対応できます。シートのためお手入れは簡単です。

[ シートフローリングのデメリット ]
シート特有のツルツルとした質感をしており、プリントされた模様は単一で表情が乏しく、温かみのない無機質な印象を持ちます。シート自体に調湿機能がないため、湿気が多いと床がベタベタと張り付く感覚があります。深い傷が入ると基材が露出したり、経年劣化で接着剤が剥がれるとシートがめくれたりフローリングが浮いたりしてしまいます。

[ こんな方におすすめ ]
床材にかける費用を抑えて豊富なデザインから選びたい方におすすめです。
無垢フローリングの暮らし
無垢フローリング特有の魅力

ここまで4つのフローリングについて、細かくご紹介させて頂きました。シートフローリング以外の表面は本物の木材で仕上げられているため、表面上の見た目は天然木仕上げということになりますが、やはり木が本来持つ性質を保持する「無垢フローリング」でしか叶えられない快適な暮らしがございます。

木の断熱性はコンクリートの約12倍、蓄熱性は断熱材として知られるグラスウールの約40倍と言われています。冬もほんのりと温かく一度温まると冷えにくいため、無垢フローリングの家づくりをされたOB様のほとんどはスリッパを履かない生活をされています。また、湿気の多い夏場や洗濯物を室内干しした日も、木の調湿効果のおかげでサラっとしていてベタつきません。



無垢フローリングは一枚板であり接着剤を使用しないため、シックハウス症候群などの健康被害を引き起こすホルムアルデヒドなどの有害物質を含みません。さらに木の香りに含まれるフィトンチッドという香り成分には、消臭効果・抗菌効果・抗酸化効果・リラックス効果などがあり、心地よく健康的な暮らしをサポートしてくれます。

無垢フローリングのイメージ
無垢フローリングの実例紹介

いざ無垢フローリングを使用すると決めた後も、色味や木目など様々な樹種があって迷いますよね。花みずき工房での日頃のお打合せで、頻繁に比較検討される人気の樹種をピックアップしましたので、無垢フローリングを使った施工実例とともにご紹介いたします。

サクラ 


淡いピンクの色彩が特徴のサクラは、スタンダードな人気で多くの方に選ばれています。加工しやすく適度な硬さがあるため日本でも古くから床材として使用されてきました。流通量が安定しており比較的安価です。色のばらつきは少ない傾向にありますが、グレードレンジが広く、節や色むらの有無で印象が変わります。明るく優しい雰囲気の家にしたい方におすすめです。

サクラ:実例1
サクラの無垢フローリングの家

サクラ:実例2 
サクラの無垢フローリングの家


パイン(欧州松)


淡黄白色のパインは節の表情が楽しめ、引き締まった印象が特徴です。成長スピードの速い針葉樹は空気をたくさん含んでいるため、温かみがあり柔らかい質感です。針葉樹の中では比較的硬いためフローリング材として広く流通しており、価格は比較的安価です。木の温かな雰囲気を楽しみたい方や、カントリー調の家にしたい方におすすめです。

パイン:実例1
パインの無垢フローリングの家

パイン:実例2(塗装あり)
パインの無垢フローリングの家


ナラ(オーク)


黄褐色でナチュラルな色合いのオークは最も人気のある樹種のひとつです。虎の縞模様のような虎班と呼ばれる美しく力強い木目が特徴です。耐久性があるため古くからウイスキー樽などに使用されてきました。ジャパニーズオークとして世界で評される北海道産のミズナラなど、高品質で流通量が少ないため比較的高価です。テイストを選ばず採用でき、シックで上品に仕上げたい方におすすめです。

ナラ:実例1
ナラの無垢フローリングの家

ナラ:実例2
ナラの無垢フローリングの家


ウォールナット 


ダークブラウンのウォールナットは、適度な油分と特有の艶感が特徴です。衝撃に強く加工がしやすいため、昔から高級家具や楽器などに使われてきました。ダークブラウンの美しい色味を持つ樹種は数少なく、価格は比較的高価です。高級感のあるモダンなインテリアに仕上げたい方におすすめです。

ウォールナット:実例1
ウォールナットの無垢フローリングの家

ウォールナット:実例2
ウォールナットの無垢フローリングの家

今回はフローリングの種類とそれぞれの特徴についてご説明させて頂きました。意匠性や価格面だけではない、目に見えにくい部分の違いもお分かり頂けたでしょうか。フリーリングに限らずどんな素材にも長所と短所がございますので、実際のお打ち合わせでは各素材の長所を活かしつつ、お客様の暮らし方やお部屋の用途やテイストにあわせて、理想的な素材選定のご提案をさせていただきます。
また、定期的に開催している完成現場見学会では、フローリングをはじめとする住まいの素材を実際にご体感いただけますので、是非お気軽に足をお運びください。



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ハウジングアドバイザー

Yuki Enaka

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