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木材トレーサビリティとは

トレーサビリティを確保した
木材でつくる、
安心できる住まい

「トレーサビリティ」という言葉を聞いたことはございますか?トレーサビリティとは英語の追跡を意味する「trace」と、能力を意味する「ability」を合わせた言葉で、製品の製造から消費までの工程を記録して追跡できるようにすることを意味します。近年、製品の品質・安全性への関心が高まっていることから、住宅業界に限らず自動車・食品・医薬品など様々な業界で重要視されるようになりました。そこで今回は、木材のトレーサビリティについてご説明いたします。
木材トレーサビリティはなぜ大切なのか?

 

木材は例え同じ材種であっても、原産地や育成年数などによって強度が異なる、品質の不安定な商品です。さらに原木を伐採して建物に使用されるまでの間に、様々な生産経路を通りますが、トレーサビリティを確保していない木材には、品質に関する信頼できる情報がありません。例えば、万が一耐震性に関わる柱に意図しない物が使われてしまった場合、住宅の安全性は大きく揺らいでしまいます。あらかじめ木材がどのようなルートを通って住宅に利用されるに至ったのか、正確な情報を把握していれば、このような事態を未然に避けることができます。

また、住宅には多くの木材を使用するため、トレーサビリティを確保していれば、森林の保全に努め、将来的な木材の品薄状態を防ぐことも可能になります。

立木の管理からはじまる
木材のトレーサビリティ

 

木材のトレーサビリティは、立木の管理から始まります。どの山林で・どの大きさで・樹齢何年であるかを立木の段階から一本一本記録をしていきます。伐採が行われると、その日付や品質がデータに蓄積されていく仕組みで、このデータの蓄積は、お客様の住宅に使用されるまでの「伐採」「製材」「プレカット」などの全ての工程で行われます。これらは木材の在庫管理、計画出荷にも役立っており、しっかりと管理することで永続的な森林の保全にも繋がっています。

木材に印字されている情報

 

実際に花みずき工房で使用している木材には、IDが記されています。この11桁の番号が木材の産地や伐採・加工事業者などを特定するもので、一本一本に異なる番号が割り当てられています。この番号を検索することで、生産からお客様の住宅に使用されるまでの流れを把握することが可能です。
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その他にも、強度を表す「E」ヤング係数や「SD」含水率の、品質を表す数値が明記してあります。花みずき工房では高品質の住まいづくりを行うために、トレーサビリティの確保された、ヤング係数E90以上、含水率20%以下の高品質な木材を使用しています。
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FSC認証とトレーサビリティ

 

更に花みずき工房ではFSC認証材の地産ヒノキを使用しています。FSC認証とは、管理された森林から生産された林産物を目に見える形で消費者に届ける仕組みです。FSC認証には森林資源や森林環境に配慮しているかを審査・認証する「FM認証」と、事業者を対象とした、加工・流通時に認証を受けていない林産物が混ざらないように管理していることを審査・認証する「CoC認証」があります。

花みずき工房はCoC認証を受けた企業から木材を仕入れており、林産物がお客様の家づくりに使用されるまでの加工・流通過程を明らかにすることができる、つまり明確なトレーサビリティを確保した家づくりを行っています。

今回は、木材のトレーサビリティを確保することの重要性についてご説明いたしました。国内の全ての住宅会社が、木材のトレーサビリティを確保している訳ではありませんが、安心して暮らせる家づくりのために欠かせない、とても重要な項目と言えます。
花みずき工房では、定期的に開催している「構造見学会」にて、実際に住宅のトレーサビリティを確保した木材をご確認いただけます。是非お気軽に足お運びください。

 

ハウジングアドバイザー

Yuki Enaka

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