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寛ぎと実用的なおこもり空間、ヌックの魅力とは?

ヌックで叶える居心地の良い家づくり

コロナ禍以降、テレワークや在宅勤務が定着し、以前に比べて家で過ごす時間が増えた方も多いのではないでしょうか。しかし、家族と過ごす時間が増える一方で、自分の時間も必要だと感じる方もいらっしゃるかと思います。そんな中、注目を集めているのが「ヌック」と呼ばれるスペースです。ヌックは狭いスペースでも居心地の良さ・温もりのある空間を大切にしており、家族の気配を感じながらも一人でリラックスできる場所として人気が高まっています。また、書斎などの個室よりも予算や面積の制約を軽減しつつ快適な環境を提供することができるため、その実用性が評価されています。この記事では、ヌックの魅力や注意点、そして花みずき工房が手掛けた施工実例を通じて、ヌックの良さを最大限に活かすヒントをご紹介します。あなたも、マイホームにヌックを取り入れて、家族にとっての新しい居場所を作りませんか?

ヌックとは?

ヌックは、スコットランド語の「イングル・ヌーク(Ingle neuk)」が語源で、もともとは中世石造住宅の暖炉のそばに設けた「腰かけ」を指していた言葉でしたが、現代では家の中に作られるこぢんまりとした居心地の良い休息場所を意味する言葉として、日本でも広まりはじめています。


ヌックは一般的に23畳程度の小規模ながらも、家族がゆるやかにつながることができるプライベートな空間として重宝されており、壁やドアで完全に仕切られることなくさりげなく空間を間仕切ることで、住空間に溶け込みながら家族団らんを楽しむ場所、一人でゆったりと過ごせる場所、本を読むスペース、ワークスペース、子どもたちの遊び場など、多様なシーンで活用できる空間となっています。

ヌックの魅力とメリット

ヌックの最大の魅力は、そのおこもり感と多目的に活用できる点にあります。小さく間仕切られながらも住空間と緩やかに繋がるヌックは、読書や仕事、趣味の時間など、一人で集中したい時に理想的な空間を提供します。また、家のデッドスペースを有効活用することにより、利用しないスペースに新たな価値を持たせることもできます。例えば階段下の狭い空間や廊下の突き当りなどを、省スペースのヌックとして活用することも可能です。こうしたヌックの設置は、無駄を省きながらも家全体の機能性を高め、同時に住まいの居心地の良さを格段にアップさせることができるのです。そんなヌックの魅力を下記にまとめました。

[ 家族と繫がりつつ1人時間も満喫 ]


ヌックをリビングやダイニングの一部に設置することで、家族と同じ空間にいながらも個別の活動を楽しむことができます。家族がリビングでテレビを見たり、キッチンで料理をしている間に、ヌックで本を読んだり仕事をすることで、家族とのつながりを保ちながらも、自分の時間を大切にすることができます。このように、ヌックは家庭内でのコミュニケーションを保ちつつ、個々の時間を尊重するバランスの取れたスペースとなります。

 

[ 多目的に利用できる ]


ヌックは、様々な用途に利用できる多機能なスペースです。例えば、ワークスペースとして、静かに集中できる勉強スペースとして、あるいは子供たちが宿題をするためのコーナーなど作業スペースとして活用することもできる一方で、ごろりと昼寝をしたり快適なチェアや小さなテーブルを置いて、一味違うティータイムを楽しむリラックススペースとしても活用できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に使えるのがヌックの大きな魅力です。

 

[ 空間を有効活用できる ]


家の中でデッドスペースとなっている部分や、普段は使い道がなく放置されがちなスペースにヌックを設けることで、空間を有効に活用することができます。限られたスペースでも工夫次第で、快適で機能的な居場所を作り出すことができます。例えば、階段下や出窓スペースなどちょっとした空間を利用してヌックを作ることで、空間を有効活用することができます。

 

[ 空間のアクセントになる ]


ヌックは、インテリアデザインにおいても重要な役割を果たします。リビングの一角に小上がりヌックを作ったり、窓辺に造り付けのベンチを設けてヌックとしたり、ヌックの壁だけ色や素材を他と変えることで、空間の雰囲気を引き立てるアクセントとなります。また、クッションやカーテン、照明の色などを工夫することで、個性的でメリハリのある居心地の良いスペースを演出することもできます。

 

[ リラックス効果を得られる ]


コンパクトで落ち着いた空間に籠れるヌックは、日常生活のストレスを軽減し、リラックスするのに最適な空間です。物静かで心地よい環境は、心と体のリフレッシュに役立ちます。壁や天井、床などに自然素材を使用したり、植物を配置することで、よりリラックス効果を高めることもできます。ヌックは自分だけの小さな隠れ家として、日々の疲れを癒す空間としても活用することができます。

ヌックの注意点

ヌックを設ける際には、いくつかの注意点を考慮する必要があります。以下のポイントを念頭に置きながら、ヌックの設置を検討してみてください。

 

[ 動線の確保 ]

ヌックは家族の日常的な動線に影響を与えないように配置することが重要です。人が多く行き来する場所にヌックを設置すると、リラックスできないだけでなく、家全体の動線を妨げる原因にもなります。家族動線を考慮した適切な場所に設置し、ヌックの快適性を高めましょう。

 

[ 温熱・環境騒音への配慮 ]

階段下や窓際にヌックを設置する場合は、温熱環境にも注意が必要です。個室感が強いヌックはリビングの空調が行き届かず、夏は暑く、冬は寒い空間になる可能性があります。空調の行き届かない場所にヌックを設置する場合は適切な温度を保つために、エアコンやヒーター、小窓やファンを設置することを検討しましょう。また、騒音対策も考慮する必要があります。なるべく静かな場所にヌックを設ける事をおすすめいたしますが、階段下や交通量の多い道路側などにヌックを設置する場合は音を遮る工夫を施しましょう。

 

[ 目的に合わせた空間設計 ]

ヌックを設置する際には、ある程度利用目的を明確にしておくことも重要です。読書スペース、仕事スペース、趣味のスペースなど、具体的な目的に合わせて大きさや家具の配置をデザインすることで、より利便性の高い空間となります。更に用途に合わせた照明やコンセントの設置も重要です。機能的で使いやすい空間を作りを心がけて、せっかくのヌックが物置きになってしまわないようにしましょう。

 

適切な計画とデザインにより、ヌックは家全体の機能性と心地よさを向上させることができます。家族のライフスタイルに合わせたヌックの設置を検討し、快適な住まい作りを目指しましょう。

花みずき工房のヌックを取り入れた施工実例

[ つどいの家 ]


こちらのプロヴァンススタイルのリビング空間には、アーチが特徴的な2つのヌック。手前は引き出し付きの机と2段の固定棚を設けたスタディスペースとなり、奥のアーチ開口はあえて低めに設計したおこもり感のあるヌック型書斎スペースです。入り口こそ低めに設定していますが、中には贅沢な書斎空間が広がります。


つどいの家 >>


[ 30坪の子育て世代のお家 ]


北欧スタイルのこちらのお家には、階段下のスペースを有効活用した小さな隠れ家のようなヌック。天然イグサの縁無し目積畳で仕上げられており、お子様のオムツ替えやちょっとした休憩スペースとして多目的に利用できます。ヌックの隣にはコンセントを備えたロボット型掃除機の収納スペースもあり、どんなスペースも無駄にしない繊細な設計が特徴です。


30坪で暮らしやすい子育て世代のお家 >>


[ ストックルームのある家 ]


こちらの実例では、階段下の空きスペースをヌックとして活用し、家の整理整頓に役立つだけでなく、見た目にも美しいデザインが施されています。ヌック内に設けられたストックルームは、家族の生活必需品を整然と収納することができ、すぐに必要な物を取り出せるように工夫されています。


ストックルームのある家 >>


ナチュラルcaféスタイルの家 ]


温かみのある色合いの塗り壁で包まれたこちらのLDK空間。やわらかい自然素材のトーンで統一された空間にアーチ型のヌックの開口が可愛く並び、カフェの様な佇まいを演出しています。このようにヌックを設置することで階段下のスペースを活用して、収納スペースを確保するとともにおうち全体のかわいらしい雰囲気を演出することができます。また、ダイニング左側の空間もヌックとして設置しており、収納スペース・ワーキングスペースとして活用することでより空間を効率的に活用できています。


ナチュラルcaféスタイルの家 >>



[ 遊びのつまったガレージ平屋 ]


この施工実例では、広々としたLDKにヌックを設置し、そこに隣接する形でキッズスペース、ロフト、セントラル収納を配置しています。壁は「無垢の杉板」、床は「い草畳」で仕上げられており、家族みんながリラックスしてくつろげる自然素材の空間に仕上がっています。また、キッチンからは、ダイニング、リビング、ヌック、キッズスペースが一望でき、親が安心して子どもたちを見守ることができるようになっています。


遊びのつまったガレージのある平屋 >>


[ かわいいが詰まった家 ]


この実例では、ゆとりある踊り場の下に広々としたお子様用のヌックを設置しました。通常、階段下は閉じられた収納スペースとして活用されますが、このようにヌックとして開けた空間を作ることで、家全体を広く見せる効果もあります。また、お子様のおもちゃなども直ぐに収納できるため、リビングが散らかりにくいというメリットもあります。ヌックは、見た目の美しさと実用性を兼ね備えたスペースとして、家族全員にとって便利で快適な場所となるでしょう。

かわいいが詰まった音楽室のある家 >>


[ 借景を楽しむ32坪のお家 ]


この実例の特徴は、周囲の自然景観を室内から楽しめるように計画された開放的な窓と、そこに設けられた居心地の良いヌックです。小上がりの畳スペースとつながる、居心地の良い空間で、親子で自然との一体感と開放感を感じながらくつろぐことができます。

親子3人で借景を楽しむ32坪のお家 >>

 

[ 30坪のジャパンディスタイル ]


住宅の階段下に設けられたヌック付きの小上がりスペースは、この実例の魅力の一つです。階段に設けられた高窓から心地よい陽光が差し込み、ナチュラルな材料とシンプルながらも洗練されたデザインが、居心地の良さを引き立てています。このヌックは、家族がリラックスするだけでなく、訪れるお客様をもてなす空間としても機能し、くつろぎのひとときを過ごせるリビングを創り出しています。また、小上がり脇にヌックがあることで、ちょっとした収納スペースとしても活用できる点が特徴です。これにより、生活雑貨やお子様のおもちゃなどをすっきりと片付けることができ、リビングが常に整然とした状態を保つことができます。


30坪のジャパンディスタイル >>

まとめ


このようにヌックには、家の中で個人の時間を大切にするための居心地の良い空間として、多くの魅力があります。小さなスペースでも、工夫次第で読書やリラックス、趣味の時間を楽しむことができる特別な場所となります。加えて、家族や友人との交流を深め、暮らしの質を向上させることも可能です。さらにヌックの詳細を知りたい方や、もっと施工実例を見たいと思われる方は、ぜひ花みずき工房のヌックを活用した施工例ページをご覧ください。

広報

Yukina Yamaguchi

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