近年、全国的に平屋住宅の人気が高まっています。かつてはシニア層に選ばれることが多かった平屋ですが、最近では若い子育て世帯からも注目を集めています。その背景には、テレワークの普及やライフスタイルの変化、そして「ミニマルに暮らす」という価値観の広がりがあります。さらに、建築価格の高騰に伴い住宅の小型化が進む中、平屋にもよりコンパクトな設計が求められるようになりました。花みずき工房でも、小さな平屋のニーズが高まっています。
そこで今回は、浜松市で実現する“小さな平屋”の魅力について、実例を交えてご紹介させていただきます。
浜松市で人気の小さな平屋の魅力と施工事例3選
地域特性にマッチする
小さな平屋での暮らし


小さな平屋の広さの目安とは?
ここ数年建てられてきた平屋の大きさは30〜40坪程度のものが主流でしたが、最近では20坪台のものも多く、花みずき工房ではこのあたりを小さな平屋と呼んでいます。更にシニア世帯やシングルの方であれば15坪程度の超コンパクトな平屋を選ばれるケースも増えてきています。限られた面積でも、間取りの工夫や収納の最適化で、暮らしやすさを十分に確保できます。また、ロフトやスキップフロアを活用することで、開放感のある住まいを実現することも可能です。敷地に余裕のある場合はコンパクトな平屋と庭を組み合わせ、室内外のつながりを楽しむライフスタイルも魅力的です。
平屋の家づくりが人気の理由
そもそも平屋はなぜ人気を集めているのでしょうか?その理由の一つは、バリアフリーの快適さです。階段がないため、高齢者や小さな子どもがいる家庭でも安心して暮らせます。また、生活動線がシンプルになり、掃除や家事の負担が軽減される点も魅力です。家族全員がワンフロアで過ごすため家族との距離が近く、コミュニケーションが取りやすいという利点もあります。さらに、開放的な間取りを実現しやすく、小屋裏空間を活かして天井を高くすることで、広々とした空間づくりが可能になりますし、大きな窓を設ければ、自然光や風をたっぷり取り入れ、心地よい住環境を実現できます。
また、地震対策としても優れており、二階建てに比べて構造が安定しやすいため、安全性を重視する方にも選ばれています。
このような平屋の利点は建物がよりコンパクトになることでより一層際立つため、それが小さの平屋の人気が高まっていることにも繋がっていると考えられます。
なぜ平屋は人気なの?施工事例から学ぶ平屋の魅力 のコラムはこちら >>

浜松市で小さな平屋を建てるメリット
前述のとおり、小さな平屋には多くのメリットがありますが、首都圏よりも地方都市や郊外でその魅力がより発揮されます。特に、浜松市は気候や土地の条件に恵まれており、平屋の利点を最大限に活かせる環境が整っています。次に、浜松市で小さな平屋を建てるメリットについてご紹介いたします。
浜松市は全国的にみて日照時間が長く、年間平均気温が16~17℃と比較的温暖な気候で、冬でも暖かく過ごしやすい地域です。そもそも平屋は上階へ熱が逃げることがないため効率よく室温を保つことができ、光熱費が節約できる特徴があります。さらに、暖かな気候の浜松市で建てる小さな平屋は、太陽の位置を計算して窓の配置と大きさを適切に設計することで、日射熱を最大限に利用し、エアコンに頼りすぎない生活を送ることも可能です。
浜松市は静岡県最大の政令指定都市でありながら、比較的広い土地が確保しやすい地域です。土地部を少し離れれば地価も抑えられており、平屋を建てるのに十分な広い土地も確保しやすいです。都市部に近いほど地価が上昇してしまいますが、小さな平屋であれば、大きな土地でなくとも隣家との距離を確保しながらゆったりと平屋を建てたり広い庭やガレージも設置しやすいなど、理想的な平屋を建てることができます。
浜松市は山、川、海と、豊かな自然環境に恵まれた地域が多く、周囲の景観を活かした住宅設計が可能です。小さな平屋は室内空間が限られてしまうのですが、大きな窓やウッドデッキを設けて外とつながる間取り設計を行うことで、四季を感じながら自然と調和した豊かな暮らしを送ることができます。これらは心身の健康にも良く、安らぎを感じストレスが軽減したり集中力が高まるなどのメリットもあります。
浜松市は南海トラフ巨大地震の影響を受ける可能性が高い地域に位置しているため、地震への備えは欠かせません。そもそも平屋は建物の重心が低いため、地震の揺れによる影響を受けにくく、二階家に比べて倒壊のリスクが低いため、地震に強い家を建てる選択肢として理想的です。さらに、小さな平屋であるほど構造がよりシンプルになり、揺れが均等に分散されやすくズレや変形が起きにくい、地震に強い住まいになります。

花みずき工房の「小さな平屋」施工事例3選
花みずき工房で実際に建てた平屋をご紹介いたします。いずれも比較的コンパクトなつくりでありながら、お客様の理想を最大限に叶えた住まいが完成しました。
家族構成:ご夫婦+お子様一人
延床面積:26坪
敷地面積:76坪
M様邸は26坪という延床面積を最大限に活かしたコンパクトな平屋。グレーで統一した洗練されたデザインに、必要な居室や収納、効率の良い家事楽動線をバランス良く配置したおしゃれで機能的な住まいです。明るい光が差し込む約20帖の開放的なLDK空間は、主寝室、子供部屋へと直接繋がり、ウォークインクローゼットや水まわり空間にもすぐに行くことのできる効率的な間取り設計。約2.5帖の広々とした洗濯脱衣室は、造作カウンターや2本のハンガーパイプを備え、洗う、干す、畳むを一部屋で完結できる家事楽設計になっています。
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家族構成:ご夫婦+お子様二人
延床面積:27坪
敷地面積:93坪
ブルーグレーのアクセントウォールが映えるI様邸は、27坪とコンパクトながら4人家族がゆとりを持って暮らせる北欧スタイルの平屋です。アイランド型に備えたキッチンはぐるりと回遊できるようになっているため、ダイニング、リビング、水回りを簡単に行き来できる便利な生活動線になっており、大きめの洗面化粧台はあえて廊下に設けることでスペースを有効活用しています。LDK空間を中心に、将来生まれるお子様のための2つの子ども部屋と主寝室、4畳ほどの畳コーナーやファミリークロゼット、浴室、洗面脱衣室と2つのトイレがバランスよく配置されています。

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家族構成:ご夫婦+お子様二人
延床面積:27坪
敷地面積:51坪
LDK空間全体に張り巡らされたヘリンボーン張りのナラの無垢床が目を引くA様邸は、ご家族4人が住まわれる27坪の平屋の住まい。奥行き900mmのペニンシュラ型のフロートキッチンが迎える20帖の広々としたLDK空間では、勾配天井が奥行き感のある空間を演出しています。リビング奥に造作カウンターのスタディーコーナーが設けられており、家事をしながらお子様が勉強に励む姿を見守ることができます。キッチン奥のアーチ型開口の先には1.5帖のパントリースペース、その先は水回り空間や玄関ホールへと繋がる回遊動線を設計しました。

今回は小さな平屋の魅力や、こだわりの詰まった施工実例をご紹介いたしました。浜松市の地域の特徴や、建築地の立地の特徴を最大限に活かしながら様々な設計の工夫を凝らすことで、理想を叶える小さな平屋の家づくりが可能です。花みずき工房では豊富な建築実例をご紹介しながら、お客様のライフスタイルやニーズに合わせた最適な平屋の設計をご提案いたします。平屋の完成現場見学会も多数開催していますので、ぜひお気軽にご相談くださいませ。