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風が遊び太陽がほほ笑む家

浜松市 深谷様邸(撮影時築12年)

「2012年 花家族33号より」

 

13年目となるお住まいは、すぐ隣に広がる森の緑を窓いっぱいに映し木漏れ日のきらめきも借景にした造りで、勾配天井のゆったりとしたリビングにはペンションのような雰囲気が漂います。

建築当初のすっきりとした空間を維持されているのは、飽きのこないデザインの物を長く愛用されているから。「家具も家電も買い換えないで使っている物が多くて、物持ちはかなりいいほうだね」とご夫婦は口をそろえておっしゃいます。

ただやはり手入れのひと手間を惜しまない暮らし方が、空間の気持ち良さを支えていると言えるようです。

清潔感を保たれた白いタイル張りのキッチン

 

白いタイルのキッチンカウンターは、お料理好きな奥様でありながら、とても10年以上使っているとは思えないほどの清潔感です。

「目地の汚れが気になったら、ほんとにちょっと磨く程度なんですよ」と奥様。

バランスのいいお料理を手際よく作る腕前は、キッチンのキープの仕方にもよく表れていました。

長い年月を過ごす間で変わらないのは人が自然に集まってくる家ということ

 

8月に開催されるBBQはご友人の間でも恒例行事となっています。

佐鳴湖の花火大会を眺めることができるため、開け放ったリビングダイニングとウッドデッキには20人以上のご友人が集い、この日のグリル担当は男性陣に任せて、思いおもいにくつろぐ時間を楽しむそうです。

夏が過ぎ、秋の気配を感じると薪ストーブの支度が始まります

 

ご主人はトラックの荷台いっぱいに薪を運び、奥様は焚きつけ用の細木を近所の森や佐鳴湖でお散歩がてら拾うのが、秋冬の日課になっているとのこと。

暖炉は手入れが大変な気がしますが、「ガラスの煤を取るのと灰を出すだけで、全然手間じゃないんですよ」とおっしゃいます。

季節の移ろいをいつも身近に肌で感じながら、肩の力を抜いて過ごすご夫妻は、ご主人が自由な風ならば、奥様はご家族を優しく照らす太陽のような存在に感じられます。

風と太陽が紡ぎだす大らかな歌のように、お2人の存在が響きあうことでご家族を笑顔にし、癒し、温めている。

そんな幸せの風景が秋の柔らかい光の中にありました。

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